2012年4月2日月曜日

コンテキストを「裏切る」という視点

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高広 伯彦さんの「次世代コミュニケーションプランニング 」を拝読しました。



現在のソーシャルなんちゃらや4マスのプランニングという枠にとらわれず
「どうすれば顧客とのコミュニケーションにおける企業の課題を解決できるか」
ということを、本質的に述べている素敵な本だと思いました。
また読み返してみよう…。

読んでいて出てきた言葉に
「コンテキストを読む」「コンテキストを作る」
という言葉がありました。

消費者と企業が会話をするには
「企業」「社会」「消費者」等のコンテキストを読むこと、
コンテキストを作り出すことが重要である
というものでした。

そのコンテキストに当てはまるものをメディア・コンテンツにして
消費者に伝えるということです。
※詳細は本を読んで頂ければ…^^;

本を読んでいて、ふと私の大学時代を思い出しました。

私は大学の4年間ほぼすべてをストリートダンスに捧げました。
その時、私は常にこの「コンテキスト」ということを意識しておりました。

ストリートダンスには「ジャンル」があり
LOCK、HOUSE、JAZZ、HIPHOP…
色んなジャンルがあります。

そしてお客様のコンテキストもあります。
今気になっているダンサー、ムーブということから
芸能ネタまで。

そのコンテキストを読み、そこに当てはまるものを作る。
確かにそういったことも大事なのですが
私はよくコンテキストを「裏切る」という
ということを意識しておりました。

今流行りのムーブを取り入れることでウケを狙ったり
時には「ジャンル」のコンテキストを裏切り、意外性を出したり。
(例えばHIPHOPの中にHOUSEのムーブを入れるなど)

芸能の世界って、結構この「コンテキストを裏切る」という視点が
非常に大事だと思います。

ダンスで言うと、下記の動画なんかは
コンテキストを裏切りまくってます。


「ストリートダンスはダボダボした格好で踊るもの」
「ダンスは個性を活かしてなんぼ」
「ライトは当てられるもの」などなど…。
色んなコンテキストを裏切り、驚きを与えています。

他にも、例えば歌舞伎。
歌舞伎って、よく最近はやりの「一発ギャグ」を
歌舞伎調にしてやることがあります。
僕が見たときは、小島よしおの「そんなの関係ねえ」を
歌舞伎調でやってました。

これは「歌舞伎」という「伝統芸能」というコンテキストを裏切っています。
逆にお客様の「小島よしお」というコンテキストにハマっているわけです。
そうすることで意外性による笑いを生み出します。

芸能はそれ自体が「コンテンツ」です。
広告もある種の「コンテンツ」ですので、
共通する部分は非常に多いのでは無いでしょうか。

広告業界では有名ですが
Contents is King」という言葉や
コンテンツマーケティング」というバズワードもあることを考えても
今後「コンテンツ」を作っていくことの重要性はより一層問われていきます。

その際に、この「コンテキストを裏切る」視点も入れていくと
もしかしたら良いコンテンツを作れるのかもしれませんね。

高広さんの本はコミュニケーションプランニングの本ですが
「コンテンツづくり」という目線で見ても
非常に示唆に富む、また実践的に「使える」本なのではないでしょうか。





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