2011年12月23日金曜日

幸せになる方法は「選択肢を減らすこと」

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久々の投稿です。

人間、誰しも「幸せ」について考えることってあると思うんです。
そんな中で、最近考えることが
「選択肢を減らすこと」で、人は幸せになれるのでは?
ということです。

根拠は三つあります。
1. TED動画「選択のパラドックスについて」
2. ブログ記事「こんなに若者が幸福な時代はない」
3. IT系スタートアップ界隈について思うこと

1. TED動画「選択のパラドックスについて」

なぜ選ぶたびに後悔するのか―「選択の自由」の落とし穴 」という本を書かれたバリーシュワルツ氏のTED動画です。




この動画を見ると語られているのは「人は選択肢が多ければ多いほど、満足度が増える訳ではない」ということです。

ある一定値を超えて選択肢が多くなると、人は「この選択肢の中に、私にとって完璧なものがあるはずだ」という期待値が高くなり、選択肢が少ないときよりも良い選択をしていたとしても、期待値が高いために選択への満足度が落ちるということです。

例えばスマートフォンを選ぶ時、もしiPhoneと決めていたら何も考えずに買えば良いですが、Android端末を買おうとしたら、既に色んな機種が並んでいて、何を買えば良いか迷います。
考え抜いたあげく買った時、人は満足しているのでしょうか?
その時点でその人は疲れきっているのではないでしょうか?
そのスマフォを使い続けて、ちょっとでも不満を持ったら「他のものを選べば良かった」と思わないでしょうか?


この記事の主旨は「今の若者は昔よりも『希望』が無いので、若者の満足度は昔より上がっているのだ」というものです。

経済状態は昔よりも悪く、希望も持てない「今」ですが、少なくとも昔よりも「幸せだ」「満足だ」と感じる人は増えている訳です。
昔よりも希望が無いということは、若者が直感的に感じる「選択肢」が減っているということです。

勿論、「選択肢」という単純なものだけが理由ではないと思いますが、かなり大きな要因を占めているのではないでしょうか。

ちなみに上記ブログ内のグラフで、年を取ると「満足度」が減っている理由は、現代の若者が持つ「選択肢(希望)」が最適な量であるために、年を取るごとに選択肢が減ることによって「満足度」が下がっているということなのではないでしょうか。

3 IT系スタートアップ界隈について思うこと

今年は本当にIT系スタートアップ界隈の方と関わることが多かったのですが、その中で「選択肢を減らすこと」の重要性を問われることが多かったように思いました。

私は今年StartUp Weekendに出場したのですが、そのときにいわれことは
「実際に開発する機能は絞った方が良い」ということでした。
これは単純に開発期間を減らすという効果もあります。

ただユーザーから見ると、機能が多すぎることで「何のサービスなのか」「何の課題を解決するのか」がわからなくなります。
なので機能の「選択肢」を減らすことで、ユーザーに理解されやすいサービスになるのではないでしょうか。
理解しやすいサービスの方が、ユーザーの満足度は上がります。

また、最近広義の「リコメンドサービス」が流行っているように思います。
最近ローンチされた「vingow」や、私が個人的に愛用している「crowsnest」は、見るべき情報を「リコメンド」し、選択肢を減らしていますが、非常に満足度の高い「情報収集」を実現しています。
また「AppGrooves」は選択肢の多いアプリから、最適なアプリを「リコメンド」してくれるので、「アプリ選択」の満足度を上げています。

まぁアプリに限らず、リコメンドサービスはありましたが、アプリになっても「リコメンド」というものが廃れないということは、本質的に人は「選択肢を減らしたい」と思っているということなのではないでしょうか。

このブログ記事を通していいたいこと

根拠の特に2を見ると「希望を持たない方が幸せなのか」という意見も聞こえてきそうですが、そうではなく
もっと「質の高い希望を持とう」ということを言いたいです。

今は経済発展が難しい日本において、経済的な満足を得ることはどんどん難しくなっていくと思われます。
それに伴い希望も失われ、生き方も限られてきます。
そんな中で幸せになるには、「自分にあった希望」を持つことなのではないでしょうか。

自分もそうなんですが、どうも人間は選択をするときに、「選択肢を減らせない」ようです。
大学に行く理由も「選択肢を増やすため」だったり
大企業にいく理由も「選択肢を増やすため」だったりします。

「選択肢を減らす」ことによる不安は確実にあると思いますが、世の中の成功者や幸せそうな人は大いなる決断をして退路を断ち、「選択肢を減らした人」です。

「選択肢を減らす」「選択肢の質を高める」ということを意識して、今後は大事な決断をしていけたらなぁと思う今日この頃です。

2011年9月4日日曜日

間違いない!Webアプリはネイティブアプリに勝つ

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最近はやりの、"言い切り系タイトル"です(勝手に命名しましたw)

 以下の3つの理由から、
「ウェブアプリはネイティブアプリに勝つ」
 と私は考えています。

 3つの理由とは・・・

1.ウェブアプリがリッチになる 
2.ウェブアプリは開発しやすい 
3.ウェブアプリはダウンロードがいらない

というものです。




1.ウェブアプリはリッチになる

先日機会があって、Microsoftの方のお話を聞く機会がありました。
そこで「Internet Exploler 9」と「Windows 8」について紹介されていました。
その中でとても印象的な言葉が一つありました。それは

Webに接続されWebの能力を活かしたアプリは、HTML5とJavaScriptで作られる。そのアプリはPCのすべての性能を引き出せる。

というものです。
「ネイティブアプリ」は、
DLされたデバイスの機能をフルで使える=リッチなアプリが作れる
からこそ 人が集まってきました。
しかしもうPCの世界ではいよいよ
「ネイティブアプリ」という言葉が意味をなさなくなってきます。

だって「ウェブアプリ」で「PC(デバイス)の性能全て引き出せる」のですから。 

この「PC」が「スマフォ」になったら、どうなるでしょう? 
実は今、ウェブからスマフォのカメラを起動することは(簡単には※)できません。
OSの機能をウェブから呼び出すことをOSが許可していないからです

 ※一応「PhoneGap」でJavaScriptのAPIによって
ネイティブの機能にアクセスできるようにはなるようです。

しかし、OSの思想が「ウェブとOSの垣根をなくす」というものになったら・・・
簡単にウェブから端末の機能にアクセスできるようになれば・・・
ウェブアプリの時代が一気にくるでしょう。

 2.ウェブアプリは開発しやすい


ウェブ言語は学習が比較的短い時間でできます。
なぜならHTML・JSはが登場してから15年以上経っていますので、
ノウハウも相当たまっています。
それにどのウェブ系エンジニアもHTMLやCSSやJSを一度は経験しているはずです。
エンジニア出身ではない僕でもHTMLやCSSは分かるぐらいです。

3.ウェブアプリはダウンロードがいらない



言わずもがなですね。
あのめんどくさいダウンロードや、更新の度にダウンロードをする必要がないので
めちゃくちゃ楽ですよね。アクセスするだけでいいですし。
HTML5はオフラインでも動作する言語ですので、
「ウェブアプリってウェブとつながってないと見れないじゃん」
ということも無くなっていきます。


以上3つの要因を述べましたが、
もうウェブアプリが増える要因しか無いように思います。
皆様はどうお考えでしょうか?

是非ご意見頂けると幸いです。

2011年8月22日月曜日

デザイナー&エンジニアのための#creative2 vol.1 まとめのまとめ

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■まとめ

・13:10:基調講演 リブセンス取締役共同創業者 桂氏「スタートアップメンバーの重要性、良いCTO/CTO候補の見分け方」

・13:40:LT① Sassor石橋氏「モノづくりベンチャーのサービスデザインについて」

・14:00:LT② Frenzee村田氏「デザイナーとエンジニアによる2weeksサイクルでのプロダクト開発について」

・14:20:LT③ UPSTAIRS Kanzaki氏「デザイナー学生のプラットフォームUPSTAIRSについて」

・14:30:LT④ CABeat羽片氏「スマホアプリのサービスデザイン・プロジェクトマネジメントについて」

・14:50:LT⑤ Konokawa 氏「WEBサービスのUI,UXデザインについて」

・15:30:LT⑦Kanematsu氏「ソーシャルリクルーティングのUIデザインについて」

・15:50:LT⑧山崎氏「学生がGOOD FIND(http://www.goodfind.jp/)を作ってから、共同購入サービスを立ち上げ、フリーランスのウェブプログラマに至るまで」

【8/8】 スタートアップとフリーランス #creative2

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#creative2
山崎氏
「学生がGOOD FIND(http://www.goodfind.jp/)を作ってから、共同購入サービスを立ち上げ、フリーランスのウェブプログラマに至るまで」

(講演のまとめ)
▼山崎さんの経歴
大規模並列計算コンピューティングを大学院では研究
GOODFINDリリース
SHAREcotoもリリース
今年の一月から個人事業主

▼スローガン時代に学んだこと
スローガンという会社は、安定志向やブランド志向といった軟弱なマインドを変え、新規雇用において、優秀な人ほど新しい者を作るように挑戦してく。
伊藤さんという方が熱かった。
ウェブの知識ゼロからスタートしてGOODFIND作った。
先輩社員がいないことで自由にできたが、学べる相手が居ないので、交流して色々学べた。

▼シェアことという経験
デザイナと2人でシステムを開発していた。
エンジニア/デザイナ等の作り手の比率は大事。受託になってしまう。
互いに補完し、一緒に走っている感を持つことが重要。
責任とリーダー湿布は分散させない 責任=リーダーシップ
一人の人間がリーダーシップ発揮するということはなく、責任が分散していた。これは良くない。 一人の誰かが、引っ張っていくことを設定する。
サービスリリースからが勝負

▼個人事業での経験
オフィスを間借りしてスタートした。
一人で事業をやっていない人は、相当リア充だということを認識すべき。
人が多いという状況はうらやましい。人恋しくなる。
根本的にチームプレーが好きなので…。
自由度が高いが、選択する力も必要になる。
個人でなんとかなるという自信。
起業家の方やVCの方のソーシャルグラフに入る重要性。
ソーシャル系サービスの偉大さ
Twitterから経営者に会うことがよくある。So
リアルとバーチャルの逆転化現象
経験あるエンジニアと仲良くなって一緒に仕事をするべき。

【私の感想】

スタートアップとフリーランスは似て非なるものだと思いますが、
まさにそのことを体現したかのようなお話だったので、非常に興味深かったです。
スタートアップなりの産みの苦しみ、課題と、
フリーランスとしての仕事の仕方がどのようなものなのかを垣間見ることができました。

「リーダーが居た方が良い」という言葉は、最近とてもよく感じます。
例えばSoftbankの孫さんは会社の規模が大きくなっても、「リーダー」として多大な決定権を持っています。
最近話題のWondershakeの鈴木さんも、同様に強いビジョンを持つ「リーダー」と言えると思います。
勿論一人で考えて一人で決めるということではありません。
ビジョンを体現して、常にどうやってビジョンを実現していくかを考える人が「リーダー」であるように感じます。

そういった「リーダー」は今後重要になるのだろうなと重います。

【7/8】 細部に神は宿る #creative2

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#creative2
A7ice氏
「ソーシャルリクルーティングのUIデザインについて」

(講演のまとめ)

▼ 自己紹介
人と関わりながらデザインをすることが好き、作ることより考えることが好き。
大学卒業してインテリア設計事務所に入社。空間設計やウェブデザインもやった。
独立したいと思い、退社してソーシャルリクルーティングの起業に入社。
現在「JOBRING」のデザインを行っている。

▼ デザインの個性について
デザインは以下の3つが大事。
・ ロゴマーク
・ 写真
・ 色彩

▼ 今までデザインしたものについて
STUDY HOUSEは大人も子供も高め合っていける場所というコンセプトを元にロゴを作成。
YouthHandsは地震からの復興を手と手を取り合ってやっていき、明日を夢見る…というところから作成。
やまき法務事務所は、所長の方の人柄をそのままロゴにした。キャラクターを使用。
JOBRINGはかなりシンプルさにこだわったが、小さいロゴなどにこだわった。ここで世界感を出している。
→「オリジナリティ」が大事。

【私の感想】

「THE デザイナー」な方でした。
かなり感性が先行しているイメージを持ちましたが、
ただ「細かい所で世界感が出るんだ」という言葉には打ち抜かれました。
確かに小さいロゴや細かい所で世界感は出てくると思います。

羽片さんの「ルールを作る」というところにも通じますが、
こういった細かい所に「神は宿る」のだと改めて感じることができました。

【6/8】 UI・UXデザインの実例 #creative2

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#creative2
Konokawa 氏
「WEBサービスのUI,UXデザインについて」

(講演のまとめ)

▼ Konokawaさんの経歴
2011年にNHNに入社。
UIデザイナーとしてサイトの改善等を実施。

▼ 実例:アバターサイト
デフォルトでサイトに20個しかアバターが表示されない
ログインパネルが通常のハンゲームのサイトと異なる
カテゴリ検索しかできない
→修正し現在のサイトに。
自分は調査と評価を行う。

▼ UIの重要性
ツイッターの状況を見ても、スマフォの利用が今後増えていくので
スマフォやタッチパネル端末の意識がウェブサイトでも必要では?
またお客様の利用シーンの把握が重要で、
「これ、どう使うの?」と思わせてはいけない。

【私の感想】

実際にUIをどう作っていくのかということがよくわかる講演でした。
調査はインタビューなのですね。インタビューという手法もうまくならないとですね…。
恐らくインタビューの方法をある程度確立すると、
リーンスタートアップにおいてのUI・UXのデザインも安定して
質の高いものを提供できるのでは?と感じました。

【5/8】 UIとUXは(やっぱり)大事 #creative2

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#creative2
CABeat羽片氏
「スマホアプリのサービスデザイン・プロジェクトマネジメントについて」

(講演まとめ)

CA Beatについて
最初は受託開発のtoB向けだったが、自分たちで作る方が早く売り上げがたつと思い、toC向けアプリ制作起業に。メンバーは15人。

▼ デザイナーが意識していること
・スマートフォンの理解
タッチパネルに寄る直感的な操作、画面サイズの制約を理解していないとUI・UXで戦うことは厳しい。
なぜ気持ちよいのかということを言語かする必要がある。
・ グローバルデザインの理解
iOSが下ナビゲーションで、Androidが上ナビゲーションなのは、Androidは機体にボタンがついているから。
こういったナビゲーションやボタンのサイズ感などを気をつけるべき。
・ 情報設計能力
情報の優先順位をつけ、ボタンに「重み」をつける。
またアプリを体験してもらってフィードバックをもらう必要がある。

▼ アドバイス
たくさんのアプリに触れよう
アプリ内でルールを作ろう(統一感を出すため)
多くの人に見てもらおう
おすすめツール「JIRA」

【私の感想】

やっぱりUI・UXは大事だなと感じます。
アプリを作るとなった場合特に大事なのではないでしょうか。
狭い画面の中で、ある意味複雑な機能を単純に見せなければ行けませんし、
ユーザーにサービス側が思うような体験をさせなければなりません。
そのときにUI・UXという概念を知っていると知らないとでは、画面設計が大きく変わってくるでしょう。

自分も一つiPhoneアプリで作りたいものがありまして、
設計とかもしながら勉強しているのですが、UIが本当に難しい。
ただ、リーンスタートアップの話もありましたが、
「検証しながらすすめる」ということを実践してみようと考えておりまして
UI・UXは痛烈に意識しながら作っていこうと思います。

【4/8】 デザインは総合力だ #creative2

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#creative2
UPSTAIRS Kanzaki氏
「デザイナー学生のプラットフォームUPSTAIRSについて」

(講演のまとめ)

▼ 美大の学生について
美大の学生を見ていて、もっとハングリーな人がいても良いのではと感じる。
一流のデザイナーは、提案力や営業力も兼ね備えている。
なので「UPSTAIRS」

UPSTAIRS
学生クリエイターのための社会への登り階段。
作品を投稿するサイト。SNSの機能もついている。
現在プロダクト系営業部、総合イベント系事業部、ウェブ系事業部、総合デザイン系事業部、ソーシャルアプリ開発を行っている。

【私の感想】

優秀なデザイナーは提案力や営業力も兼ね備えている
という部分には大変共感できました。
コンテキストの中で見いだされる「アーティスト」タイプのデザイナーで無い限り
自分で自分のデザインを営業して提案していかなければ、本当に良い「デザイナー」にはなれないのでは、と感じます。

また事業のビジョンが明確なのも好感が持てました。
個人的にもアーティストやクリエイターを助けられるようなプラットフォームが作りたいという思いがあるので
一度Kanzakiさんとはお話できればな…と感じております。

【3/8】 リーンスタートアップとは? #creative2

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#creative2
Frenzee村田氏
「デザイナーとエンジニアによる2weeksサイクルでのプロダクト開発について」

(講演まとめ)

▼ 村田さんの経歴
SFCにてメディアアートを作成。
プロダクトを10個作り、5個はそのまま出せて、5個は手直しをすればリリース可能なレベルまで作った。
リーンスタートアップの手法を使い、「frenzee」をリリース。
収益源仮説のうち2つは実証された。また過去作ったプロダクトをバイアウトし、
2,3年起業活動ができる資金は調達したので、秋からはサンフランシスコに拠点を移していく。

リーンスタートアップとは
アイデアを纏めて、コードに落として、データで検証するというフローを早くまわす。
リーンスタートアップ自体は細かい検証。
2週間でプロダクトを作る所までやったほうが良い。
2週間で作った後に検証時に後戻りしても、不良在庫のコードを減らすことができる。またリリース時にモチベーションを再度あげることもできる。
また長期間実施すると、チームのモチベーションが持たない。
基本機能であればすぐ作れるので、2週間でもリリースは可能。
frenzeeも6月の頭に企画を立て、13日にリリースした。

▼2週間の流れ
最初にゴールを徹底的に共有する。
細かい仕様は各自がそれぞれ考える
自分で100点と思える者を各自が出す
結合&バグフィックス
→プロダクトにする。

【私の感想】

今回の講演で最も個人的に刺さった講演でした。
というのも、今「アントレプレナーの教科書」という本を読んでいます。
この本はまさに「リーンスタートアップ」を説明した本で、
今週の土曜日に行われるワークショップの向けて勉強しているところでした。

スタートアップはお金も時間もないですから、
短期集中・無駄の無くしてプロダクトを作らなければ行けません。
その時にこの手法は非常に有用ではないかと感じております。

質問で「顧客開発はどのように行っているのか」という質問をしたのですが、
「アルゴリズム」という回答には驚きました。
確かに営業やマーケティングにコストをあまりかけられないことを考えると、
非常に合理的な方法であると思います。
もっとこの部分のお話を聞きたいと感じました。

【2/8】T型人間になることが重要 #creative2

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#creative2
Sassor石橋氏
「モノづくりベンチャーのサービスデザインについて」


(講演まとめ)
▼ 石橋さんについて
最初は武蔵野美術大学、次にSFC(院)、途中で辞めて現在の会社。
デザイナー→エンジニアリング→スタートアップという経歴。
デザイナー:バックミンスター・フラーやヴィクター・パパネック
エンジニアリング:マークワイザーや石井裕やIDEOやウェブスタートアップ
→「革新的でトータルな経験のデザイン」

Sassorについて
コンセントにプラグを差し込むと、消費電力をリアルタイムにはかれるようになる。
スマフォアプリやウェブ上で使用電力を見ることができ、リモートで電源を落とすこともできる。

▼ チームコラボレーションについて
今2人でやっているが、デザイナーもエンジニアも分かれていない。
デザイン、エンジニアリング、フィールドワーク、プロトタイピングも全てできるような体制になっている。
T型人間になることが重要。

【私の感想】

「IDEO」の「発想する会社」という本は本当に名著だと思います。
長くない本なのですが、読むとデザインの意味がわかるような気がします。
(まぁ、僕はデザイナーではないのですがw)

「サービスデザイン」という、
UXの概念に近い考えを起業のコンセプトに掲げてらっしゃったのが大変興味深かったです。

T型人間・・・という話がありましたが、
今後は専門家よりも「広く浅い知識と、一点深い知識を持つ人材が求められるのだろうな
と感じられました。
例えばエンジニアリングを知らないデザイナーと、
デザインを知らないエンジニアがチームを組んだ場合、
恐らくそのチームに信頼関係は生まれないのではないでしょうか。

私も日々エンジニアの方やデザイナーの方とやり取りすることが多いですが、
各々の業務内容等を無視した発言や提案をしないように、
知識をつけつつ日々努力をしております。

ただあまりにも気にしすぎるとつまらないプロダクトになってしまうので、
そこもバランスでが必要だとは思いますが。

また個人的な話ですが、
SFC的要素を各所から感じられ
改めてSFCに居られて良かったなぁと感じました。

【1/8】「何をするか」ではなく「誰とするか」#creative2

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#creative2
基調講演
リブセンス取締役共同創業者
桂氏「スタートアップメンバーの重要性、良いCTO/CTO候補の見分け方」

(講演まとめ)
▼リブセンス
大学生で立ち上げた企業だが、起業して以来の成長率や売り上げの高さから注目されている。事業自体はアルバイト情報のサイトなど。前期は7億円を達成。今期6期目。来期は10億の大台を目指している。

▼ スタートアップメンバーについて
一人でやるより、複数人でやった方が良い。
スタートアップメンバーが会社の器を決める
「何をするか」より「誰とするか」が大事だ。

▼ CTOの選び方
・ Version1を書ける
・ プログラミングがかける
ありがとうがうれしい<デザインパターンがはまった時が嬉しい
・ 話が通じる
それぞれの言語のメリットデメリットを理解しやすい形で言える/わかる


【私の感想】
私の中で非常に気になった部分は
『「何をするか」ではなく「誰とするか」が、スタートアップに関しては大事だ』
という発言です。

アイデア先行でスタートアップメンバーを集めると、
「メンバー」が手段になってしまう。
メンバーは会社の器を決める存在ですし、
「命を預ける」こともあるので、
メンバーから決めた方が良いのでは?
という話です。

これは言葉の問題なのかもしれませんが、この部分に半分同意です。
確かに具体的な「アイデア」が先行してしまうと、
そのアイデアが実現してしまった瞬間に
その「メンバー」の目的が達成されてしまいます。

しかしスタートアップはアイデアが実現してからがスタートではないでしょうか。
そのアイデアをスケールしていく際にモチベーションが保てなくなってしまうので、
アイデア先行は良くないと感じます。

ただ、同じ「ビジョン」を元に集まる必要はあるのではないでしょうか。
「ビジョン」というのは、「解決したい課題」と言い換えられると思うのですが、
この部分を強く共有したメンバーでないと、チームとしてのまとまりは生まれないような気がします。

2011年8月14日日曜日

何をやるか<どうやるか

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小澤さんの講演に絡めてもうひとつ。

もう一つ印象的だったことは
「何をやるかではなく、『どうやるか』を考えろ」
という言葉です。

私もこのブログや日々の活動で
「ビジョン」つまり「何をやるか」ということばかり
考えています。

しかし小澤さんは
「起業では『どうやるか』が大事なんだ」
ということをおっしゃっていました。

実際に3日間のビジネスモデルコンテストを
学生を対象に実施した際
2日間は「何をやるか」が議論されていた
ということがあったそうです。

確かに、
「何をやるか」よりも
「どうやるか」ということのほう大事かもしれません。

町の古本屋さんも、BOOKOFFも
「何をやるか」は同じですが
「どうやるか」が違うだけで、その規模は大きく変わっています。

何をやるか=どの問題を解くか ということで差別化することってほとんどなくて、
「どうやるか」で差別化することが大事なのでしょうね。

最近自分がよく考える「デザイン」という考え方も
この「どうやるか」ということの一つの方法だと思います。

いかに、心から解きたい「課題」を見つけ
その課題をちゃんと解ける「方法」を考えだすか
ということの勝負なのだな…と改めて思いました。

感想ちっくですが、以上が小澤さんの講演の中での気づきでした。

「ネットでは簡単に起業できる」のワナ

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金曜日に小澤隆生さんの起業セミナーに参加いたしました。

そこでお話しされていた「難易度の設定」ということが
非常に印象的だったので、ブログにしました。

小澤さんは話を聞いた限りでは非常に
「マーケティング」視点のお話が多かったように思います。

最近のITのスタートアップはどちらかというと
技術やテクノロジー視点が多かったので、
逆に新鮮な気持ちで聞くことができました。

その中で小澤さんが「難易度の設定」ということをおっしゃっていました。
自分が今から興そうとしている事業はどれくらい難しいのか?
ということです。

実際講演の中で出た例なのですが
「クリニック(町のお医者さん)を起業するのは簡単か?難しいか?」
皆様もお考えください。









小澤さんの答えは
「簡単」
とのことでした。

世の中でクリニックをやっている人の大半が
良い家に住んで、良い車に乗って、良い家族が居ると。
しかも「○○○クリニック」というのは世の中にたくさんいる。

それに比べて、ネットのオークションサイトでうまくいっているのは…
1つしかありません。
(と小澤さんがおっしゃっていましたw 一応もっとあるような気もしますが…)

もう一つ例に出していたのが「クリーニング屋さん」
これも小澤さんは「簡単」だとおっしゃっていました。
確かに自分の家の半径500m以内だけで5軒ぐらいクリーニング屋さんがあり、

最近、学生でもIT系の起業をする人が増え、
またオープンソースや無料のAPIやクラウドサーバーの勃興により
「起業をする」ということのハードルがどんどん下がっています。

しかし「起業をする」難易度が下がったからといって
「うまく行く」難易度までが下がったように錯覚しているのではないか?
と、スタートアップ界隈の人を見て思うことがあります。

小澤さんはこうもおっしゃっていました。
「起業なんて99.9%失敗します」
この言葉は真理だと思います。

ITの良さというのは
「何度失敗しても、またやり直すハードルが下がった」
というところが良さだと思う訳です。

なのでIT業界で起業し、成功する一番の近道は
「失敗することだ」
という、まぁ良く言われていることですが
改めてそう実感した講演でした。

2011年8月9日火曜日

FacebookとTwitterとGoogle+のやろうとしてることは同じ(かも)

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最近の気づきの一つなのでメモ。

Facebook、Twitter、Google+という3つのソーシャルメディアが
やろうとしていることは同じである
ということがやっとわかりましたw

そのやろうとしていることとは
「受信のストレスを減らすこと」
ということです。

【ソーシャルメディアとは?】

まず元々のソーシャルメディアの定義ですが
自分の中では
「参加者がお互いに情報発信・受信をし合うウェブ上のプラットフォーム」
と定義しています。

【課題は「情報受信のストレス軽減」】

そういったソーシャルメディアにおいては
常に情報の発信と受信が行われます。

でも人間、そんなに色んな情報を処理できるほど頭良くないです。
「ゴミ」の情報はなるべく排除して、
自分に取って「きれいな」情報を受信したいわけです。

つまりこの
「いかに自分が発信する情報を、受信者にストレスなく受け入れてもらうか」
ということは、ソーシャルメディアの永遠の課題だと私は考えています。
またどのソーシャルメディアも、この課題を解決しようとしています。
これが「同じことをしようとしている」という言葉の中身です。

この問題を解決するアプローチが『「ソーシャルグラフ」のあり方』であり。
これがそれぞれのソーシャルメディアで違うのです。
(世界観・・・と言い換えても過言ではないかもしれません)

ちなみにこの問題は、
それぞれのメディアの本来解決したい問題
ではなく
それぞれのメディアが本来解決したい問題を解決する際に副次的に発生する問題
です。

【Facebook】

Facebookは
「自分の発した情報の受信を許可させる」ことで、
この問題を解決しようとしています。

Facebookは
「お互いが発信者であり受信者である」
ので、友達申請をしたり申請を許可した時点で
「相手の発する情報の受信をお互いに許可した」ことになるわけです。

つまり「許可したんだから、ストレスはないってことだよね?」
ということになるわけです。

ただこれだけだと
「え、この人の発信する情報、まじうぜぇ」
となりやすいです。
実際にその人がどのような情報をどれくらいの頻度で発信するかは
友達にならないとわからなかったりするからです。

これを解決するために「エッジランク」という仕組み、
つまりアルゴリズムを利用しているのではないでしょうか。

【Twitter】

Twitterは
「情報受信者に受信したい情報発信者を選ばせる」ことで、
この問題を解決しようとしています。

これは
「受信者が選んだ発信者の情報なんだから、ストレス無いよね?」
というわけです。

またある程度その人のタイムラインを見れば
どれくらいの頻度でどういう内容をつぶやいているかが分かるので
エッジランクのようなものがなくても
受信のストレスは十分軽減される、というわけです。

ただ、Twitterは気軽にフォローできてしまうこともあり
「このひと、ここまで頻繁に発信する人だったの?うぜぇ」
ということも起こりえます。

一回フォローするとリムーブするのが面倒くさかったりして
どんどんストレスがたまってしまう…ということに
なりがちです。

【Google+】

Google+は少し説明が必要かもしれませんが
最初にひとつ大事なことを言います。

Google+の他ソーシャルメディアとの違いを一言で言えば
Google+は発信者が受信者を選べる
という部分が大きく異なります。

Google+には「サークル」という概念があります。
これは、自分の知り合いを、自分が作った「サークル」に入れることで
つながっていく、というものです。
要するに自分のつながりを「分類」するということです。

例えば私が「大学時代の友達」という「サークル」があったとすると、
その中に大学時代の友達を入れていくわけです。
実際にGoogle+のウェブサイト上ではそういった円が用意されていて
その中に人をドラッグ&ドロップしていくという動作を行います。

これはサークルに入れられる人の許可は必要なく、
自分勝手にサークルに人を入れられます。

この「サークル」によって、Google+は新しい送信・受信の形を作りました。
それは
「発信者が受信者を選ぶことができる」ということです。

Google+は何かを発信する際に、常に
「どのサークルに向けて発信するか」を選ぶことができます。
もしその中で特定のサークルにしか発信しない…ということになると
他のサークルの人はその情報を見ることができません。

そもそも、情報発信者のサークル内に自分が入っていないと、
受信者がその人の情報を見たくても見ることができなくなります。

今Google+の利用者は「一般公開」で発信している人が多いので
このことを実感することはありませんが、
このサークルの考え方が浸透したときには
「発信者の受信者選定」が行われることになります。

これがどのように受信者のストレスを減らすことになるのでしょうか?

まず「自分が発信者をサークル内に入れる」ことで
発信者の発言がフィード上に流れることになります。

これはツイッターと同じことなので、
「自分の選んだ発信者の情報なんからストレスないよね?」
というわけです。

ここで「発信者の受信者選別」が行われると…
「発信者の思いやり」によって「受信ストレス」が軽減される訳です。

たとえば大学時代の人にしか分からないことを共有しようとしたときに
「あ、会社のサークルに入っている人にはシェアしないでおこう」
となるわけです。

この「思いやり」によって自分に取っては必要ない情報が選定され
きれいな情報のみがフィード上で表示されるようになるわけです。

【受信と戦う】

ソーシャルメディアはこの「受信のストレスとの戦い」なのだなと思います。
そしてGoogle+は今順調に会員数を増やしていますが
継続的に使われるためには
1.「サークル」の使い方をユーザーに教育する
2.「サークル」を直感的に利用しやすくする「UI」にする

ということが一つのキーになるように思います。
(まぁ、後者であるべきだとは思いますが)

そしてGoogle+はそういう意味では
「思いやりのメディア」になるのかもしれませんね。

【各ソーシャルメディアの端的なまとめ】

命題「受信者のストレスをなくすこと」

■Facebook
  1. 解決法は発信者を「許可する」+アルゴリズム
  2. 受信者=友達
  3. つながっていたら受信ができる
■Twitter
  1. 解決法は発信者を「選ぶ」
  2. 受信者=フォロワー
  3. フォローしてたら受信できる(ブロックされなければ)
■Google+
  1. 解決法は発信者を「選ぶ」+発信者の思いやり
  2. 受信者=サークルに入れている人(&サークルに自分を入れている人)
  3. サークルに入れてもらっていないと受信できない

2011年7月30日土曜日

スタートアップが今一番欲しい人は「デザイナー」という話

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(自分の解釈を断定的に言っている部分が多々あります。是非ご意見頂ければ!)

『今、インターネット・スタートアップ界隈では「デザイナー」が求められている』
ということをここ最近強く感じたので、
今言われている「デザイナー」という言葉と、
自分の今の気持ちをまとめる意味でもブログにしてみました。

【「デザイナー」?】

既にインターネット業界を含め
「デザイナー」という職業の人は多く存在します。
なのになぜ、今「デザイナー」という言葉が出てきたのでしょうか?

ここでいう「デザイナー」は、今までのデザイナーと意味が異なります。
特徴を挙げると

  1. 「デザイナー」はHTML・CSSが必須ではない
  2. 「デザイナー」がエンジニアに仕事をお願いする
  3. 「デザイナー」がデザインするものは「コト」

などです。

特にシリコンバレーを中心に言われている「デザイナー」は
  • 経営者の持った「ビジョン」を「目的」レベルにまで分解し
  • 「目的」を達成することに最適な「方法」を考え
  • 「方法」を達成するための「要素」を洗い出し
  • 「要素」の実現をエンジニアに依頼する
ということをします。

これはQuoraのデザイナーを行っている上杉さんも講義の中でお話されていましたし、
先日の「Startup Meets Design」でお話しされた坂井とわ子さんの会社でも
同様のことを行っているとおっしゃっていました。

今までのデザイナーは
  • 『ユーザー』の「ニーズ」を吸い上げた
  • 『プランナー』が「方法」を考え、「要素」に落とし込んだ物を
  • 『エンジニア』が作り、
  • それをきれいにする。
ということが大きかったように思います。

全てがそう、ということではありませんが、
このようになりがちなのではないでしょうか?
※ ここは少し想像も入っているので、実際はどうなのか?をご意見頂けると嬉しいです

今までは見た目をきれいにするためのデザインを
「HTML・CSS」で実現していましたが
これからは
世の中を知り、
ヒトを知り、
「ビジョン」を「要素」にまで落とし込む・・・
という今まで起業家がやっていたようなことをするため、
「HTML・CSS」が使う必要がありません。
(①)

今まではエンジニアから仕事を依頼されていましたが
これからはエンジニアに「仕事を依頼」します。
(②)

今までは「ビジュアル」をデザインしていれば
役割を果たせましたが、
これからは「コト」のデザインをする必要が出てきました。
(③)

「コト」とは2つの意味を持つと私は考えています。
1つは「プロダクト」
もう1つは「ユーザーエクスペリエンス(UX)」です。
このような「デザイナー」「プロダクトデザイナー」と呼ばれています。

【「プロダクト」「プロダクトデザイナー」「UX」?】

この3つの言葉もここ最近、バズワード的に言われています。

「プロダクト」とは、
企業(団体)が提供するサービスのことです。

ビジョンを噛み砕き、
要素に落とし込む際に「方法」を考える必要があります。
この「方法」というのは、
「アプリ」や「ウェブ」の「機能」とほぼ同義です。
「機能」を考えるということは、
下手をすると「サービス」全体まで考えなければいけない…
ということになるかもしれません。

先日の「Startup Meets Design」で、
元々鉄道車両のデザイナーの方がいらっしゃっていたのが印象的でした。
そのような方が今はウェブをデザインしています。
ウェブページやアプリのデザインを依頼され、
ボタンの位置や記事の配置等を考えるという、
コンサルティングのようなお仕事ですね。
その方もHTMLは書かないとおっしゃっていました。

ただその方の言葉で
「そもそものサービスを変えるような提案をするし、実際にひっくり返す」
というものがありました。
つまりは依頼者が考えた、
「ビジョン」を噛み砕いた末の「方法」が間違っていて、
デザイナーとしてそこに気づき、
「方法」を提案した
ということです。
そういった『強い「デザイナー」』、
つまり「プロダクトデザイナー」に、なりつつあるのです。

例に出した方は元々車両を作るというまさに
「プロダクトデザイナー」だったという事実は、
偶然でも言葉のあやでも無く、
本質的にはウェブのデザインもモノのデザインも変わらないということを
示唆しているように感じます。

「ユーザーエクスペリエンス(以後UX)」とは、
そのまま訳しただけっぽいですが
「利用者の経験・体験」ということです。

よく「ユーザーインタフェース(UI)」と並列して言われていますが、
こちらは「ユーザーが実際に触って機能を利用する時に使う操作部分」
という理解で良いと思います。
例えば「ボタン」や「検索窓」などが「インタフェース」です。

それぞれを「デザイン」することの意味ですが
▼ UI
ユーザーに『直感的』に「機能」を使わせるための
「操作部分」のデザイン


▼ UX
「操作」をし、「機能」を利用した末に、
ユーザーをどのように感じさせ、
どのように動かすか
というデザイン


つまり
『「UI」によって「UX」をデザインする』
ということです。
UIで人を動かし、理想的なUXをさせる。

今日私は「Visionary Summit」というイベントに参加し、
そこで「Titanium Mobile」というフレームワークのカンファレンスを聞きました。

この「Titanium Mobile」は、
「書き方次第では、容易にワンソースでiOSでもAndroidでも機能が実装される」
という特徴があります。

しかししきりに登壇者の増井さんが
「それぞれのOSのUXは考えなければいけない」
ということをおっしゃっていました。

例えばiOSではTwitterのタイムラインを更新するとき
「画面を下にスライドして引っ張る」or「更新ボタンをタップ」
という「UI」ですが
Androidでは、
「メニューを出して『再読み込み』をタップする」
という「UI」です。

もしアプリ内でツイートを更新する際に、
「Twitterをストレスなく更新させる」
というUXを実現しようとしたときに、
そもそもOSに備わっている「UI」が異なることがあるので、
機能は実装できるとはいえ、
同じ「UX」を実現するためにはOSごとに
「UI」のアプローチ方法が変わるので、
注意をして実装を考える必要がある…とのことでした。

この「Titanium Mobile」を提供している企業
Appcelerator Inc.」の本社は
まさにシリコンバレーにあります。

もうシリコンバレーでは
「UI」「UX」という概念・言葉は当たり前になっている
ということを指し示しているのではないでしょうか。

【でも別に新しい概念じゃなくない?】

ここまでのことを聞くと
「ユーザーの導線を考えるとか、当たり前じゃん。」
という人がいると思います。

僕も正直そう思います。
元々このようなプロダクトデザイナーの考え方は
20年ぐらい前から言われていた話です。

ものすごーく有名な本で、坂井とわ子さんも推薦していた本に
「誰のためのデザイン?」という本があります。

これは私の大学でも、デザイン系の授業では
必ずと言っていいほど教授が推薦していた本でした。

本の中で「アフォーダンス」という言葉が出てきます。
(以下Wikipediaから参照)


アフォーダンス(affordance)とは、環境が動物に対して与える「意味」のことである。

これは「デザイン」的に翻訳すると
人がインタフェース(環境)を見たときに、
直感的にどのような動きを想起させ(意味を与え)るか
と解釈できます。

まさにこれは「UI」「UX」に直結する話です。

このアフォーダンスという概念が1988年に提唱されていたというのは驚きですね。

「UI」という言葉は相当前から言われていて、
「UI」をデザインするデザイナーは多く居ると思います。
しかし、今後は「UX」までデザインする必要があると叫ばれるようになった…。

じゃあなんで今「UX」なのか。
なぜ「プロダクトデザイナー」なのか。

ここからは私の持論は
「ウェブの進化がサービスの作り方を変えてしまったから」
というものです。

ウェブの進化によって、以下のようなことが起きました。
  • 機能の複雑化
  • 事業の少人数化
  • コンテンツの大量化

① により、複雑な機能を直感的に操作ができるようにする必要がでてきました。
② により、一人で多くのことをする必要が出てきました。
③ により、他のコンテンツとの差別化が難しくなりました。

この①〜③の課題の解決方法が
「プロダクトデザイナー」だったのではないでしょうか。

【「プロダクトデザイナー」に必要なこと】

デザイナーでない自分が言うのはおこがましい、
釈迦に説法ということは重々承知ですが…
今後のデザイナーに必要なことは
「人を知る」
ということなのだな、と感じています。

自分が何ができるとか、イラレができるとか、HTMLかけるとか
そういうことが一番大事なのではなく、
「人を知り、人がどう考え、人がどう動くかを考え尽くす」
ということに尽きます。

上杉さんが講演中にライブコーディングを行いました。
プログラミングのオープンなプロジェクトをフォローする
「github.com」というSNSを
効率よく見るためのアプリを作成しました。

そのときのUIを変えるときの理由を以下に羅列します。
ユーザーは一番得意な言語を使うはず。
→JS(得意な言語)のみデフォルトで表示
2000人以上のフォロワーがあるプロジェクトは有名だが、
200以下は使い道がないため、
200~2000以上がユーザーに取って有用なプロジェクトなので
→デフォルトで200~2000のプロジェクトを表示
ユーザーにとって名前よりプロジェクトの説明のほうが価値がある。
→表示するときに見やすいように左揃えにする

そう、すべて「ユーザー」が理由なんです。

【結論】
まとめると
  • 今シリコンバレーではプロダクトデザイナーが熱い
  • UIだけではなくUXも考える必要がある
  • デザインを学ぶとは、人を知ること
ということです。

以上、自分の解釈等のまとめでした。
異論、反論、賛成意見 待ってます!

2011年7月19日火曜日

必見・必読動画! Quoraデザイナーによる講義「デザインとは何か?」

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現在Quoraでデザイナーとして働いている上杉周作さん(@chibicode)
SFCでの講演の動画を見ました。

▼動画集
(全部で90分あります)

▼講演概要

▼講演者あとがき

私は上杉周作さんと誕生日が1日違いです。
たった1日違いなのに……愕然としました。

この動画が必読だと感じる理由は3点あります。

1. 日本では多く語られていない「プロダクトデザイン」がわかる

上杉さんのお話の中で、「プロダクトデザイン」という言葉が出てきます。
私の知っているプロダクトデザインとは異なる意味で使用していたのですが、
なかなかこの意味が日本で語られることは無いのかな、と感じています。

今までプロダクト(=「コト」と上杉さんはおっしゃってました)をデザインする際は
ユーザー→機能→デザイン
という順番で作られていました。
しかし本当は
ビジョン→目的→デザイン→機能作り→ユーザー(→デザイン…)
という順番で作られるべき、というお話でした。
これはユーザーを「先行」にするか「後攻」にするかだけの違いだ、とも。

この考えは目から鱗でした。
最近私も「ビジョン」ということを強く意識するようになっていて、
ビジョンが無いサービスはやはりつまらないな・・・と感じることが多いです。

またビジョンを固め、目的にブレークダウンをした後に
デザイン(これは視覚的デザインではありません)をすると、
「機能を削ることができる」とおっしゃってました。

うーむ…妙に身にしみる言葉だ…

「選択と集中」ですね。まさに。
その目的(問題)を達成(解く)ために何が必要なのか。
上杉さんはとても簡単そうにこれを実行してましたが、
なかなかできないことだな……と思い、かなり打ちのめされました。

2. プレゼンが参考になる。

もうプレゼンめっちゃうまいです。
パワポなしでこんなに分かりやすく90分持たせるというのは
すごい。

すごいプレゼンってたいてい言いたいことは一つの言葉に集約できる
と私は考えています。
今回の場合は
『デザインは「誰からも見えない決まり」を作ること』
だと思われますが、
このメッセージを伝えるという「目的」を達成するために
様々な仕掛けを上杉さんは用意されてます。
(以下あとがきから抜粋)

John Medinaの著書によると、脳の構造上人は10分以上連続で何かに集中することは不可能らしい。一般の人は10分毎に何か「サプライズ」がないと集中が途切れてしまう。その理論をもとに、90分間人々に集中してもらうため工夫した。

用意したサプライズたちはこちら。

  • 言葉を話せない子供の話から始まり、Quoraで一番面白い答えを紹介
  • アルゴリズムの問題が書かれたテスト用紙を配る
  • Githubアプリのデザインの実演
  • 従来のデザインは駄目、と言い切ってプロダクトデザインの実演
  • ユーザーが先行か後攻かは選べるよ、ということを黒板に図を書いて説明
  • 面接の実演のため、体力自慢の5人と体力に自身のない5人を前に呼ぶ
  • 10人を均等に振り分けるアルゴリズムの説明。デザインの話とは一転。
  • 「講演についての見えない決まり」という種明かしをする
今後プレゼンしていくにあたってもこの考え方を活かしていこう…。

3. やる気が出る

これが一番かもしれません。
今まで日本の中の狭い環境の中で生きてきたんだなー
同じ世代の人で頑張ってんだなー
俺も頑張んなきゃなー
って素直に思えました。

個人的に誕生日1日違いっていうのがでかいです。


というわけで、早速動画の中にあったように
「3点」の構成でブログを書いてみましたw

よかったらfacebookページも見てみてください!

スタートアップモーニング(SUM)が個人的にとても良かった3つの理由

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キャッチー風なタイトルにしてみましたw

最近始まったスタートアップモーニング(SUM)に
実は参加しておりました。

私が参加した回
(2週間ぐらい前です…レポートできてませんでした…)

これは @umekidayo さんが主催でして、
他にもイケダハヤトさんニシムラさんも主催として参加しております。

こちらのイベントは下記のブログで詳細が説明されております。


私は最近新規事業を考える業務を始めたことと、
個人的な趣味も重なってスタートアップ系の話や情報が好きです。

友人でもスタートアップを立ち上げようとしている人もいて
こういったイベントに参加しようと色々参加しているのですが
この「スタートアップモーニング」は非常に楽しいイベントで、
しかも参加者のことを非常に考えているイベントだなぁ、と感じました。

1, 皆が同じポジション=参加意欲アップ

イベントに参加するのですから、やはり有意義なものにしたいですし
みなが有意義になるようなイベントって素敵だと思います。

世の中によくあるのはスタートアップの方が一方的に話すような
「講義スタイル」のイベントです。
この場合、一部の意欲的な人は質問をしたり講義者の方と
交流を持つなどしてうまくやっていけるのですが
私のようなシャイボーイですと恐れ多くてそういうことができず
情報を得て終わり・・・ということが多いです。

でもこのスタートアップモーニングは皆が同じポジションで
「議論」をするイベントです。
なので非常に「参加意欲が高まる」イベントだと思います。

スタートアップの方も平等に参加して意見や思いを言ってくださる場
というのは非常に貴重で、
議論をしていてとても楽しかったです。

また議論をした方と顔を突き合わせるので、
議論が終わった後につながったりすることも難しくないように思います。
つながることが全てではないですが、つながらないよりつながったほうが
良いと考えている私に取っては、この「つながる障壁」が下がるのは
とてもメリットではないかなと感じます。

2, 少人数

講義形式の1対大人数スタイルだと、
講義を受ける人の中で目立つことにひどく抵抗を覚えることが
あります。
なのでなかなか手を挙げて意見を言う…ということが
難しかったりします。

少人数だと、普段だとあまり意見を言えないようなまさに僕みたいなタイプでも
とても意見が言いやすくなる(言わざるを得なくなるw)ので
議論が活発になり、また様々な視点の意見が出るなぁと感じました。

3,  議題が「フィードバックと改善案」

恐らく事業をやっている身としては
ユーザーのフィードバックというものは事業を改善するにあたり
重要な要素の一つです。
世の中、ユーザーのフィードバックを聞くために
大金を払うこともある世の中です。

このスタートアップモーニングは
スタートアップの方のためになるフィードバックと改善案が
議題です。

私はまだあまり社会的に認められるような実績を残しているわけではないですが
自分の意見を皆様が議論の場で真剣に聞いてくださり
とても嬉しかったですし、
「スタートアップの方のビジョンに合うような意見・指摘ができれば」
という意識を持てました。

またスタートアップの方に取っては
議論の末に出てきた意見は非常に高い価値を持った
フィードバックになるので、参加者全員が
幸せになれる素敵なイベントだなぁと感じました。


このような議論スタイルのイベント、
これからもどんどん広がっていくといいなぁ。

2011年7月13日水曜日

花テックに行ってきました!

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浅草で行われた花テックに行ってきました。


二時間という時間もちょうど良く、
様々なサービスが展示されていて、
またお話してみたい方々と出会うこともできて
非常に有意義な時間でした。

まず、一番お話したかったのが、















もう一方映っているのが
@fistaさんです。
(本名明かしてよいのかわからなかったのでTwitterネームで)

Wondershakeで鈴木さんのほうから話しかけてくださり出会うことができました。
まさにWonderなShakeでした。
このお二人に出会ってから、
一時間以上一緒に行動を共にしておりまして…

ただやはり話題のサービスということで、
皆様お二人に話しかけてくる訳です。


……僕はいったいどうすれば…ww


何食わぬ顔で会話に参加しても良かったかもしれませんがw
まるでWondershakeの人のように振る舞うのはさすがに気が引けたので
「Wondershakeで出会ったただの人ですー」というスタンスでいました。

今日、浅草花やしきで30人くらいShakeしてましたね!
僕も友達にShakeを進める活動を勝手にしていますがw
このブログを見てくださった方も是非Shakeをして
色んな人とつながってみてください。


他にも会いたかったのが
Like a Silicon Valleyの土屋さん!
土屋さんとシリコンバレーにて一緒の会社でインターンをされていた
Teruさんもいらっしゃってました。

この4名にお会いして、話すことができてとても楽しかったですし
非常に刺激になりました。

こうやって人と会って、
それを活かして自分の血肉にして
世の中にインパクトを与える物を創りだしたいなぁ
と思った浅草の夜でした。















↑浅草寺






















↑会場内の展示で一番「欲しい!いい!」と思った「ガラポン」
 こちらを作られた方の前職は僕の今の会社です…w

2011年7月11日月曜日

「キュレーターにチェックインする時代」佐々木俊尚「キュレーションの時代」 ブックレビュー

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佐々木俊尚さんの
「キュレーターの時代 『つながり』の情報革命が始まる」
を読みました。

今のTwitterやfoursquareに端を発した情報流通の変化を
歴史やITとは関係ない視点からも捉えていて、
また非常に整理された形で述べられている
良書だと感じました。

特にアウトサイダーアートとシュールレアリズムの歴史をひもときながら
キュレーション(情報を集め、意味付けをした上で公開する人)の重要性を説いている
当たりは、読むのがとても難しかったですがw 歴史の良い勉強になりました。

この本でも議論になっていましたが、
やっぱり皆さん信頼できるキュレーターをフォローして情報を得る訳ですから
情報が偏りそうだと思ってしまいますが、
僕は800人ぐらいフォローしてるんですが
案外色んな情報が入ってきます。

でも発信力がある人はだいたいIT系の人が多くて
IT系の情報に偏っている感はありますが…。
(というかTwitterというプラットフォームをうまく使いこなせている人は
 おのずとITに強いはずなのでしょうがないのですが)

恐らくそのキュレーターが昔はマスメディアだったのですが
どんどん細分化され、個人がキュレーターになれる時代になった
ということが「情報革命」なのだと思います。

情報産業に関わっている方は是非読んでみることをお勧めしますー!

2011年7月10日日曜日

facebookページ作りましたー

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方法は下記のサイトを参考

ブログ記事内にコードを書く

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■参考記事は下記

この記事を書いているときにぶち当たったのが
「コード書く勝手に変換されちゃう!どうしよう!」
というもの。

あんまりまだきれいになってないのですが、
僕がやった方法を紹介します。

1.<pre>コード</pre>と書く(全角の「<>」は半角に)
2.「ダッシュボード」 >「デザイン」 > 「HTMLの編集」
3.「ウィジェットのテンプレートを展開」にチェック
4.「/* ---( main column )--- */」で検索
5.「/* ---( main column )--- */」の下に下記のコードを貼付け

pre{
overflow:scroll;
font-family: Courier New;
}

以上です。

ツイートボタンといいね!ボタンとはてなブックマークボタンをヘッダーにまっすぐつける

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このブログを始めるにあたって考えたのが
「絶対にツイートボタンといいね!ボタンとはてなブックマークボタンはつけたいなー」
ということ。
ソーシャル時代のブログなんだから、そういうのついてるっしょ
という何ともまぁ安易な理由からなんですが
これをつけるのがまー安易ではなかったwww

ブログ記事に毎回書き込む形だと
「ブログのトップをリツイートしてしまう」ということがわかり、
色々試行錯誤してました(5,6時間ぐらい)

で、方法がわかりましたのでご紹介します。
この方法は
「記事のヘッダーに一列にツイートボタンとシェアボタンとはてなブックマークボタンをつける」
「ツイッターはちゃんとツイッターアカウントが表示され、なおかつどのページでも記事自体のURLがツイートされる。」
「フェイスブックのいいね!ボタンでも同様にちゃんと記事自体をいいね!してくれる」
という方法です。

【設置の仕方】

1,「ダッシュボード」 >「デザイン」 > 「HTMLの編集」

2,「ウィジェットのテンプレートを展開」にチェック

3,「data:post.body」でコードを検索

4,以下のコードを「/data:post.body」のすぐ上の行に貼付け
 ※もしフッターに置きたい場合は「/data:post.body」のすぐ下の行に貼付け
  あと「penpengusa」というのは外して、自分のツイッターアカウントにしてください。


<table border='0' cellpadding='0' cellspacing='0'> 
<tr>
<td align='left' width='130'>
<a class='twitter-share-button' data-count='horizontal' data-lang='ja' data-via='penpengusa' expr:data-text='data:title + &quot;: &quot;+ data:post.title' expr:data-url='data:post.url' href='http://twitter./share'>Tweet</a>
<script src='http://platform.twitter.com/widgets.js' type='text/javascript'/>
</td>
<td align='left' width='110'>
<iframe allowTransparency='true' expr:src='&quot;http://www.facebook.com/plugins/like.php?href=&quot; + data:post.url + &quot; &amp;send=false&amp;layout=button_count&amp;width=110&amp;show_faces=false&amp;action=like&amp;colorscheme=light&amp;font&amp;height=21&quot;' frameborder='0' scrolling='no' style='border:none; overflow:hidden; width:110px; height:21px;'/>
</td>
<td align='left' width='130'><a class='hatena-bookmark-button' data-hatena-bookmark-layout='standard' expr:data-hatena-bookmark-title='data:post.title' expr:href='&quot;http://b.hatena.ne.jp/entry/&quot; + data:post.url' title='このエントリーをはてなブックマークに追加'>
<img alt='このエントリーをはてなブックマークに追加' height='20' src='http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif' style='border: none;' width='20'/>
</a>
<script async='async' charset='utf-8' src='http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js' type='text/javascript'/>
</td>
</tr>
</table>

以上です。
うまく行かない…という場合はご報告頂ければと思います。
(いずれ解説記事を書こうかとも思いますが、本業じゃないため間違えたことを書きそう…)

■参考記事

はてぶ系

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http://sosai.blogspot.com/2008/01/bloggerusers.html